カラーの基本は白黒である。

 白黒を正確に表示又は印刷できない機器ではカラーも正常に表示できない。白黒なんてカラーに比べれば簡単なのでは?と思うかもしれない。ディスプレイやプリンターで真っ白から真っ黒までの間を何段階かにわけて表示、又は印刷してみよう。白からグレーを経て黒にいたるまですべての段階で色が付かなければ合格ということになるが、カラーの機器を用いている場合、少し何色かの色が見えることがある。このとき見える色は正常なカラーにさらに追加されて表示されるため正確な色の再現性を損なうことになる。

 カラーディスプレイはご存じRGBの三色をブレンドして白黒画像を作っている。このとき各色のバランスは約R=30%、G=59%、B=11%のとき正常な白黒画像となるそうだ。家庭用のテレビなんかでは真っ黒になる直前の黒をブラウン管のカットオフ調整で白黒に合わせ、明るい白をドライブ調整で白色に調整することで正常な白黒画像を得る。古くなったテレビで色が何となくすっきりしない物があるのはこのホワイトバランスが経年変化で崩れてしまっているためである。また中間の明るさのグレーに色が付いてしまう場合はガンマがそろっていないとかんがえられる。

 プリンターで白黒を印刷する場合は真っ黒はブラックインクで、真っ白はインクを使わない紙の色となるが、中間の灰色はCYMを上手にブレンドして灰色に見えるように印刷していかなければならない。プリンタードライバーはすごいなぁ。

けいしんのぺーじ