カローラGr.4 '75 1000湖ラリー優勝車の製作

1.ボディーの改造
(1) オーバーフェンダーの筋彫りを埋める
  キットには後付けのオーバーフェンダーのための分割ラインが筋彫りしてあるが、実車にはこのような筋はないので、ラインを埋める(写真1)。また、前後オーバーフェンダーの前側は、ボディーとなだらかにつながるので、そのようにパテを盛ってつなげる。このとき、フロントのスポイラー下部は、丸みを帯びているので、丸く仕上げておく(写真2)。

(写真1)

(写真2)ピンぼけですみません

(2) 左ハンドル仕様なので、ワイパーの穴を埋め、新しく左ハンドル用のワイパーの穴を開けておく。フェンダーミラー用の穴も埋めること。
(3) デカール貼り
 デカールは、ベタデカール紙に印刷してあるので、出来るだけ小さく余白を切り取り、所定の位置に貼る。赤のストライプを初めに貼るとよいが、印刷の都合で、少しギザギザができているので、それを真っ直ぐになるように切り取る。白は印刷してあるが透けるので、赤などに重ね張りするときは、下地の色を切り取るか、白デカールを貼る方がよい。印刷は弱いので強くこすったり、ピンセットでひっかいたりするとはげるので、取り扱いには十分注意すること。十分乾かせた後、クリヤー吹き。(エナメル系は×)

2.シャーシー、内装
 内装の色は基本的に黒。バケットシートは、黄色(FRP?)の本体に黒い布のクッションがかぶせてある。ロールバーは6点式。左ハンドル仕様なので、ハンドルも当然左。メータの周りは、ダッシュボードをそのまま生産車のを使ったのか、木目のように見える。(写真3)
車高は、キットのままだと低すぎるので、フロントで約2mm、リアで約1.5mm上げてあり、トレッドも広げてある。作例では、フロント、リア共に57mmにしてある。(実車は1270×1295スケール通りにするとF53mm R54mm)
 シートベルトは、1枚持っているカラー写真からは、ウィンドウのガラス越しに黒っぽく写っているが、青とも見える。この後のセリカが青だったのと、黒い内装に変化を付けようと作例は青にした。


(写真3)白く丸い物は、アクセントのヘルメット

3.外装
(1)タイヤ・ホイール  実車はミニライト。似ているハセガワのブルーバード510 のものを使用。
(2)フロント補助灯  ジャンクパーツより、2灯は大きく(タミヤのクアトロから)2灯は小さい(タミヤのルノー5?から)
(3)チンスポイラー  補助灯の間についている。作例では、プラ板から6×25mmに切り出して張り付けた。
(4)泥よけ  フロントには三角形の泥よけがあり、タイヤハウス後ろには、前項輪左右で4枚付いている。作例では、プラペーパーから10×12mmの長方形を切り出し、角を落として作り出した。これらの泥よけは、ウレタンで出来ているのか、黄色っぽい色をしている。
(5)その他
ボンネットにはピンタイプのボンネット止めが、トランクにはT字型のトランク止めが付いている。
(6)参考資料
RALLY CARS P215 TOYOTA COROLLA TE20/27
RALLY MAKES SERIES TOYOTA WRCへの挑戦 P74,81
世界ラリー選手権 WRCへの挑戦 TOYOTA P70,71


補足


1,前のバンパー上に、ライト取り付け用のステーが2枚ついている。1枚のステーに上の大1個、下の小1個の補助灯が付けてある。
2,フロントグリルの中のカローラのエンブレムは、はずしてあるよう。
3,前照灯は2灯丸形だが、普通のではない。普通の2灯は、H4バルブ1個がハイ・ロー兼ねるが、このラリースペシャルは、ハイ・ローそれぞれが別のバルブで作動する(H1かH2か忘れた)。特に、ハイ側はより明るく照る様にレンズも特別に成形してある。そのため昔の遠近両用眼鏡のように見える。作例は、ゼリー状の瞬間を盛り上げて表現した。ちなみに、マーシャルからは、普通の丸形2灯より遙かに大きい物と、普通サイズのものの2種類出ていた。シビエからは、1種類で普通のサイズより少し大きかった様に覚えている。このカローラはシビエを使用しているので、本当ならばレンズを一回り大きくしなければならないが、パス。
3,作例の内装は、床・内張を含め全て作り直してある。ロールバーに巻いているのは、ロールバーパッド(のつもり)。材質は、電気の配線などに使われる熱伸縮チューブ。
 

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