MDプリンターのお手入れ

 MDプリンターのお手入れについて解説してみましょう。このプリンターはドライインクを使用しているのでインク詰まりによるトラブルは起きないのですが、使用状態によっては比較的短期間で静電気などが原因によるホコリの付着により各部センサーの誤作動や、プリンターメカ汚れによる印刷不調がおこります。これらのお手入れ法は取扱説明書にも詳しくかかれていますが、写真による解説をしておきます。特に冬場、超音波式加湿器に純水器を組み込まずに使用した場合、水道水中に含まれるミネラル成分が白い結晶となってプリンタ各部に付着する場合があるので注意が必要でしょう。

 現在のksinの主力デカール印刷機です。これを例に解説していきます。

 普通にフロントパネルを開けてみたところ。キャリッジと呼ばれるインクカセットをつかむところが右側にある。

 電源を入れフロントパネルを開けた状態で、ready/insetボタンを押すとキャリッジが左に移動して清掃モードになる。

 プラテンと呼ばれるゴム製の部分の清掃にはセロファンテープを貼り付けて掃除する。ここには。用紙からはみ出して印刷したインクが付着している。

 セロファンテープをそっと剥がすと印刷されたインクが剥がされてテープについてくる。
 この作業を数回繰り返す事で重なっていたインクを取り除くことが出来る。

 用紙送りローラーと呼ばれる部分の掃除は消毒用アルコール(エチルアルコール)を綿棒に含ませ、矢印に挟まれている小ローラとその下にある金属ローラーを清掃する。ready/insetボタンを押すことでローラーが回転するので全周を掃除できる。

 これは、プリンターの給紙部を真上から見たところ。矢印の部分に見えるコルクパットのプリンター内側に給紙ローラーがある。軽く水を含ませた綿棒を横に動かせて掃除する。この部分には、印刷用紙から出た紙粉やホコリが付着する。ready/insetボタンを押すことで回転させることができる。このローラーを一回転させるには25から26回押す必要がある。

 キャリッジ右上にあるHPセンサー。二カ所のセンサーで装填されたインクカセットの位置と種類を検出している。この部分が汚れるとテープを検出しなかったり、プリンターからガリガリ音が出たりする。綿棒によるからぶき、必要に応じてアルコールを使用する。

 右の矢印は、ご存じ印字ヘッド。特にヘッドの右側をアルコールを含ませた綿棒で清掃する。左の矢印はREセンサーでインクリボンの終わりを検出するための物。綿棒によるからぶきでいいでしょう。これが汚れると、インクが終わっているのに印刷を続けようとします。

 プリンターのインクカセット装填部中央にあるマーカー(○印)とインクカセットの識別バーコードも掃除します。綿棒にアルコールを付けて拭くかからぶきしておきます。

 インクジェットと比べお手入れ頻度は高くないMDプリンターですが空気中の目に見えない浮遊物の付着により正常な動作が出来なくなる可能性があります。簡単な掃除で正常に戻りますので時々掃除してあげましょう。また、冬場に超音波式加湿器を使用する場合は純水器を使用することでMDプリンターはもちろん家具や電気製品に付く汚れも軽減出来ます。

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