デカールの印刷機

 現在入手できる印刷方式にもいろいろありますが、デカールは水に浸してから使うという特殊性から、もともと水に強い印刷方式である熱転写プリンターがもっとも適しています。

 熱転写プリンターはワープロにも広く使用されていました。文字だけならワープロでも印刷できますし、高級機種の中にはスキャナを搭載してカラー写真の印刷までできる物もありますのでワープロでもデカール製作は可能でしょう。
 シャープや松下電器社製のワープロにはMDプリンターと同じ様なフォトカラーまで対応したものまでありましたが、ワープロは終演を迎えつつあります。

 わたしが使っているのはアルプス製のMDプリンターです。模型誌のデカール製作記事にはかならず登場しているあのプリンター。デカールの製作のためだけにMDプリンターを買うのはどうかと思いますが、わたしはそのためにMD−1000をはじめとして3機種も買ってしまいました。

MD−1000

 最初の白色特色対応プリンター。プリンターメカが他機種とは異なりデカール紙を自動連続ローディングできるので単色で印刷するデカールの場合、印刷枚数を指定して印刷が可能。インクカセットの装着本数は1000シリーズは4本。デカール作りには最良の機種ではないかと思います。

MDー1300

 MD−1000に昇華印刷機能をつけたもの。プリンターメカが変更されデカール紙の連続給紙ができなくなった。昇華印刷は専用用紙と専用フォトカセットを使用する物で600dpiでA4サイズのフォトカラー印刷ができる。この解像度とこの大きさの昇華印刷できるプリンターは他社からは出ていないので存在意義は大きいと思う。ただし昇華印刷はデカールには使えない。むりに使ってみたらギーギーギーと盛大な騒音のあとインクカセットが切れデカール紙もだめになった。説明書にうそはなかった。

MD−1500

 MD−1000にスキャナ機能をつけたもの。愛称スキャプリ。プリンターと一体となったスキャナーは場所をとらない点が良。厚みのある原稿が読めないのが不可。印刷機能は1000と同じ。

MD−5000

 カセットホルダーが2段×4列になり同時に7本のカセットを装填できるようになった。基本色4本と特色3本をセットでき、さらにデカールが作りやすくなった。VDにより最小2400dpi相当のドットで印刷できるようになったので、今まで多少難ありだった中間色もきれいに印刷できる。同時に発売されたフラッシュカラーは印刷とは思えない金属感がありデカールでメッキ表現ができる。フラッシュシルバーをバックミラーの鏡につかってみたが今までにないいい感じに仕上がった。昇華KITを加えることで昇華印刷もできるようになる。USB接続には専用ケーブルが必要。

MD−5500

 基本的には5000と同じ機種であるが本体にUSBポートを装備した。新色ベースドホワイトが使える様になり白の印刷範囲がさらに広がった。現在はアルプス電気のホームページでの販売になり店頭販売はしていない。わたしはあわてて店頭にて購入に走ってしまった。現在けいしんのメインプリンターとしてデカール印刷と重要な印刷物の時に使用している。

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