十八試局地戦闘機震電 左側面

 モデルアート2004年1月号のエアモデルダイジェスト震電特集で1/72を担当させてもらった作品を基に、現存する初試験飛行時の記録8mm映像から判明したマーキングに初飛行時用デカールを製作して修正した。初試験飛行時、機体左側にはカウルフラップ部の黄色いラインが書かれているのがはっきり確認できる。
 側翼下の車輪は初試験飛行離陸時、機首を上げすぎたためプロペラを損傷した事故の対策として白菊の尾輪を取り付けたものなので切り取り整形してある。
 側翼には尾灯が表裏貫通するかたちで設けられているので、これを再現。実際に角穴を開けるのは難しいので、2mmの透明丸棒を埋め込み角にマスキングして表現した。
 前脚扉の色むらは大判の写真で見るとリベットラインに沿ってムラがあるのが確認でき、さらには中央付近には文字が書かれているようにも見えるが、文字の判読までは不可能でしたので今回はあきらめた。
 主脚の前傾角はかなりきつく、脚カバー下のラインが地面に平行になるように取り付けるのが正解。このため、地上では機首は少し上を向いた姿勢になる。雑誌などに掲載されている図面は機体が水平に描かれ、グランドラインが斜めに書かれているので注意が必要。初試験飛行時付いているアンテナ支柱は前方が上面色、後方は下面色に塗り分けている。また、取り付け角も外側に傾いて取り付けられているので、これも要注意。

けいしんのぺーじ